“世の中をどれほど幸せにしたか”という尺度で企業の本質的価値が決まる世界にしたい。
代表取締役社長中村 俊一
アドベンチャーを創業した当時、私は慶応義塾大学在学中でした。経済学に関する様々な講義(開発経済学や社会経済学等)を受ける中で世界の貧困問題や難民問題、医療、環境など様々な問題は経済、ひいては企業に由来するものだと思いました。
「世界が100人の村だったら」という講義を受け、グローバルな60億人という世界でみた時に“100人のうち大学の教育を受けることができるのはたったの1人、50人は栄養失調で、70人は文字が読めない”という世界の現実がありました。
その現実と直面し、いつの日か会社を作って貧困や飢餓や病気に苦しむ人々や劣悪な環境で生きるしか選択肢がない、恵まれない人々の為に自分で会社を起業してできる限りのことをやってみようと使命感が湧き上がったことを昨日のように覚えています。
2006年、ムハマド・ユヌスがマイクロクレジットによりノーベル平和賞を受賞しましたが、ソーシャルビジネスという形で社会的貢献をしていることにとても感銘を受けました。 資本主義の理念では利潤の追求が企業の唯一の使命です。ただし、日本も含めて世界中に困っている人々や人類として解決しなければならない問題が山積みですが、そんな中、ただ売上や利益、従業員数ばかりを競っている実状は嘆かわしいと感じずにはいられません。
社会起業家としてこれからも日々、社会的問題と対峙しながら経営していきたいと思っております。また、ソーシャルビジネスが草の根的に広がり、やがて社会が“経済中心”から、“世の中をどれほど幸せにしたか”という尺度で企業の本質的価値が決まる世界に変わる日がいつか訪れればと願っております。